今はコンプライアンスの問題もあり、消えたと思うのだが。数十年前は夜を徹する長時間会議があった。より素晴らしい案を求めてといえないことはないのだが、う~ん。その中でも特に印象に残っている場面がある。酸素である。
小さな部屋で続けられた企画会議。時計の針が25時を回った頃、打ち合わせの責任者が叫んだ。
「酸素を買ってきてくれ!」
長時間打ち合わせの疲労と相まって、参加者は酸欠状態に陥っていた。酸素を求めてぱくぱくしている鯉のようだ。営業が買いに走った。ドンキにでも急行したのだろうか。数十分後、届けられた酸素を参加者で回して吸った。ここはどこなんだ。5000メートル級の山か。
会議は再開された。酸素が効いたというよりも、これを吸ったのだから大丈夫という暗示だろう。
好むと好まざるとにかかわらず、そんな???な話を大量に所持しているのは、自分たちが最後の世代かもしれない。