時代を超越する芸術家は、自由であることの貴さを教えてくれる。
新宿SOMPO美術館。久しぶりにレオナール・フジタの世界に遊ぶ。乳白色の肌にシッカロールが用いられていたことを知った時にも驚かされたが、あのおかっぱ髪が、貧乏生活が続いていたために床屋に行く金がなく、伸びる度に自分で切っていたものがトレードマークになったということを知り、再び驚かされた。

自画像や女性、子ども、宗教画などフジタが情熱をささげた7つのテーマで構成。印象に残った画は多々あるが、ピカソの影響を受け、キュビズムなどの前衛も試したことがあることにも驚きを覚えた。少し意地悪そうに見える子どもの絵画はその後の奈良美智氏の作品につながっていったのかとも思った。会期は6月22日まで。
常設展では53億円で落札したゴッホのひまわりや、東郷青児の作品の撮影が許可されていた。
