ヘッドコーチの人選をみる楽しみ。例えば林孝哉さん

新庄監督は素晴らしい。2006年、日本ハムファーターズは1962年以来44年ぶりの日本一に輝いた。もちろんシーズンは積み重ねで、誰か一人の力でリーグ優勝を勝ち取れるほど甘くはない。しかし、日本シリーズの対ソフトバンクホークス戦に関しては、新庄さんの力が途方もなく大きかったと思っている。

胴上げの可能性がある4、5、6、7戦目のチケットはすべて抑えていた。初戦はテレビ応援だったのだが、日ハムの選手は緊張でガチガチ。顔色もよくない。カメラが新庄さんをうつす。氏だけ楽しそうにニコニコしていたのだ。新庄さんの笑顔を見た時、日本ハムの日本一を確信した。

それはともかく、現日本ハムのヘッドコーチ・林孝哉さんだ。日ハムのメンバーが手薄になっている時、林さんが四番で奮闘している姿も東京ドームで応援しているものの選手としてずば抜けた数字を残しているとまではいかない。とはいえ新庄さんの強い推薦でヘッドコーチとなり、名コンビを組み、なくてはならない存在になっている。

要はファンとして応援しているのでは、その人がどういう資質を持った人なのか、奥深いところまではなかなかわからないということ。林さんは技術指導だけではなく、時間をかけて話し合うなど、選手の心に寄り添った指導に定評があるという。スカウトの経験もあり、何より人望も戦略面での判断も優れているのだろう。イチローさんとの交流も深く、イチローさんが林さんの通算成績94安打から4000本差になった4094安打目を放ったバットがプレゼントされた。

現役時代に見えなかったその人の素晴らしさが見えてくるのはうれしい。例えば投手として入団しても、一勝が縁遠く勝利数ゼロで引退していく選手もたくさんいる。その中にはコーチとしてチームから信頼を寄せられ長くつとめる人もいる。そんな姿を目にすると、とてもうれしいのだ。

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