高校の体育の時間、一列に並んでいた時だと思う。前のヤツが突然言った。
「小林くん、影が薄いんだよな」
取り立てて仲がよかったわけでもない。その言葉にびっくりした。そうか。確かに影が薄いかもしれない。だがいきなりそんなこと言うか。
学生の時も存在感がないと言われた気がする。それは心のどこかに常に引っかかっていた。
今、自分が特別変わったという意識はないが、下ネタコピーなどを連発し、
「小林さん、いいかげんにしてくださいよ」
と言われることもある。子どもの頃から太かった眉毛もさらに太くなり、まるで眉毛が歩いているような存在感を放っている。
影が薄いといわれている人も、存在感がないといわれている人も心配ない。ちんちんがデカいなど、何かしら際立った存在があるはずだ。