彼とは大学を卒業して以来、ほとんど会っていなかった。律儀な性格のせいか、その後も年賀状のやりとりだけは続けていた。
今まで年賀状には住所と電話番号が書かれていたのだが、その年の賀状にはメールアドレスが記されていた。電話よりメールの方が敷居が下がる。さっそく送り、新宿駅改札で落ち合うこととなった。
懐かしい顔。髪に白いものが目立つようにはなっていたが、他は学生時代と変わらない。どこの店で飲もうか。彼が知っている店があるという。お互いにいい年齢。もしかすると割烹にでも行くのかと思いながら後をついていった。その店は
一軒目酒場だった。
思わず顔がほころんだ。かわってないな。
それから彼や広島に赴任している仲間と飲むときは、一軒目酒場に決めた。超カジュアル飲み。悪くない。