こどもの頃は数えるほどだが金玉を打ったことがあった。あの鈍い痛みはなんともいえないものだ。股間から灰色の嫌な気が上がってきてからだ全体に鉛が広がっていく感じ。
もちろんそんなものをいい歳して味わいたくはないのだが、ほんの少しなつかしい気もする。
まだ西武で松坂大輔投手が投げていた頃。西武ドームで日本ハムファイターズの攻撃が終わり、松坂投手が投球練習かインプレーだったか記憶が曖昧になっているが、細川捕手に投じたボールがワンバウンドで急所に当たってしまったことがあった。
男としてその苦しみはよくわかる。ましてや松坂投手の球だ。しかし、大変申し訳ないのだが、思わず笑ってしまった。なぜ男が急所を打つのを見ると笑ってしまうのか。もしかするとその恐怖を自分自身がごまかすためかもしれない。